植物学者になったヘムレンさん
ついに桜の季節がやってきましたね~ 皆さんがお住まいの地域では、桜はもうすでに開花しましたでしょうか? 森番は先日、テレビにて某アメリカ人の著名人の方が桜の花のことを「ピンクポップコーンね!」と言っているのを見て、なるほどな!とやけに納得してしまいました。中々、日本人には思いつかない、アメリカ人ならではの発想かもしれません!? ところが、その話を聞いてから、どうにも桜の花を見る度に、ピンクポップコーンにしか思えなくなってきているのです。。恐るべしピンク・ポップコーン。。。それにしても日本中でそんなピンクポップコーンが、一斉にポポーンと咲き乱れることを想像すると、何ともめでたい光景ではありますね。桜の木の枝の方ではピンクポップコーンがはじけ、根元の方では花見客たちの笑い声がはじける、とでも言ったところでしょうか☆(謎のしたり顔)
そんな桜の花などといった植物の研究に余念がない人物と言えば、ムーミン谷の植物学者ヘムレンさん。そんなヘムレンさんですが実は元々、切手のコレクターだったことはご存知ですか?
『ムーミン谷の彗星』(講談社/ 下村隆一訳)では、まだそんな植物学になる前のヘムレンさんが、切手をせっせとあつめるヘムルとして描かれます。
「なに、衝突する? それは、切手の収集となにか関係があるのかな。」
彗星が地球へ落っこちてくるという時節になっても、まさかのこの発言です。いかに当時のヘムレンさんが切手集めに没頭していたか。ところが一変『たのしいムーミン一家』(講談社/山室静訳)では、そんなヘムレンさんが切手の収集をし尽してしまい、とても落ち込んでしまいます。
「それはそうだ。あれはたしかに完成している。わしの手にはいらなかった切手は一まいもない。にせ切手なんか、一まいもはいっておらん。ところが、これからわしは、いったいなにをしたらいいんだ?」
つまりヘムレンさんは切手に熱中していたというよりも、何かを集めること自体に熱中していたのです。まさにこれぞコレクターの鏡! そしてそんな真理を見抜いたムーミンは、ヘムレンさんに面と向かってこう言います。
「ねえ、ヘムレンさん、こうでしょ。―――あなたはもう切手をあつめる人じゃなくて、コレクションの持ち主にすぎません。ところが、それはあまりたのしいことじゃない―――」
鳥肌がたちそうですね。。。事実であるだけに、こんなことを他人から言われたらホラーよりも怖い気がします。そんな人の心を見抜いたようなムーミンの発言、これにはさすがのヘムレンさんも同意せざるを得ませんでした。
「うん、たのしくないんじゃ。」
そして色んな人にアドバイスを受けながら、散々悩みに悩んだヘムレンさん。ようやく一つの答えを見つけ出し、顔を幸福で光りかがやかせながら次のように言うのです。
「自然研究さ。わしは植物をしらべるんだ。」と、ヘムレンさんはさけびました。
「スノークくんが考えてくれたんだ。わしは世界一りっぱな植物のコレクションをするぞ。」
このようにして植物学者ヘムレンさんは誕生したのです。そんなヘムレンさんという人物を考察していて思ったことがあるのですが、先日とある大学教授がクマムシの新種を発見したという、ビックなニュースがありましたね。ただそのクマムシというのは、わずか体調一ミリ以下の小さな小さな微小動物。でも実は、過酷な自然環境の中でも生き延びることのできる「最強生物」でもあるのだそう!
そして何と言っても森番が驚いたのは、この先生がこの新種のクマムシを発見した場所が、当時住んでいた市内のアパートの駐車場であるということ。その駐車場のコンクリートに付着していたコケの中から、発見したそうです。森番はその話を聞いていて、ちょっと気が遠くなりかけましたね。そして何より、そんな所にいる新種のクマムシを発見する先生が凄いのは当たり前ですけど、たまたまそこに住みついてくれていた新種のクマムシの方もグッジョブ!と言いたくなっちゃいましたよ!
こういう一件から見ても分かるように、大きな発見というのはいつだって、こういう気の遠くなるような地道な作業から始まるのですよね。そういう小さなことの積み重ねこそが、いくいくはいずれ世界に名をとどろかせるような大発見につながる。そう考えると、ヘムレンさんのような性格というのは心底、学者向きなのかもしれません。自分の興味を持った一つの対象にずっと関心を持ち続け、一日中そのことを考えても飽きず、日々の地道な研究を続けていく。中々、孤独な作業ですし、熱意はもちろんのこと継続力、そして何よりも諦めないという粘着質が大事なようにも思われます。
今週は桜の開花に合わせて、植物学者のヘムレンさんの人物像を探っていきましたが、いかがでしたでしょうか?あまりに一つのことに固執しすぎて、ムーミン谷の仲間たちから変人のように扱われることも少なくないヘムレンさん。でもヘムレンさんのような人たちがいなければ、植物研究なようなものは成り立たなくて、私たちが楽しみにしているお花見の桜の花も、こんなにたくさんの種類を楽しむことはできなかったかもしれません。色んな種類の桜を愛でるのが楽しいように、やはり世の中も色んな人がいないと楽しくないかもしれないですね。
う~ん、熱心でまじめ、そして着眼点がちょっと変わっている? なんだかヘムレンさんのことを話しているのに、ムーミンのファンのことを話しているような気もしてきました。新金庫番です。そうなんですよね~。世の中にはいろんなムーミン谷キャラクタータイプの方がいますが、そんなヘムレン気質は多くのムーミンファンに共通しているのかも??(えっ、新金庫番と一緒にするな?)そして、今週は、そんなコレクター気質のファンならずともお待ちかねの、新しいムーミンショップが川崎にオープンしました!!
うわ~、ムーミンショップ ラゾーナ川崎プラザ店には、こんなにたくさんのお客様が並んでくださいました! 150個限定のオープン記念福袋は、当日お昼には売り切れちゃったそうですが、川崎店だけの限定販売や先行販売グッズもありますよん。(詳細はこちらのムーミンニュースから)あと、お子さま連れでも、通路が広めなので安心ですね~。
まるでお花が咲いたような、華やかなシェルフには新商品がぎっしりです。新発売のムーミングッズにも春らしい色あいが多いので、お店でも十分春を満喫できるかも。お近くの方は、この週末にはお花見がてら、ぜひお立ち寄りください!
さて、森番はこのお花見にぴったりな週末は、どこでお花見する予定かな?(実は森番しか知らない秘密の桜の木があって、そこでお花見するのですよ by 森番 )新金庫番の理想コースは、お買い物終わったら夕暮れ前から上野動物園でパンダみて、暗くなったら提灯の下で夜桜見物なんかしたいかなあ。あ~でも、体弱いから無理かも。森番は風邪引かなそうで、うらやましいわん。でも、カイロの座布団があったら大丈夫だったりして。。
新金庫番のお花見コース大賛成! そうと決まったら、ぶつぶついってないで、ムーミンママ風ピクニックセットを片手にレッツゴー!水筒に入れたホットコーヒーも忘れずに~(森番たら、レッツゴー!って、古い言葉知ってるわねえ。あ、ただの英語か。 by 新金庫番) それでは今週はこの辺で、また来週お会いしましょう!