ムーミン谷のみんなで楽しむ「ウィンターゲームス」【ムーミン春夏秋冬】

冬を楽しむ新しいアートシリーズ「Moominvalley Winter Games(ムーミンバレー ウィンターゲームス)」。ウィンタースポーツに挑むムーミントロール、ムーミンパパ、ムーミンママに加え、個性豊かなムーミン谷の仲間たちが大勢登場しています。
名前のわからないキャラクターがいっぱい、これ、誰だっけ?と思った方、安心してください、ブログ「ムーミン春夏秋冬」を長く担当、「80組の名前ぜんぶ当てる!?」なんて難問にも取り組んできたわたしにも答えられない生きものたちがちらほら(笑)。

まずは、どんなストーリーがベースになっているのか、詳しくみていきましょう。

数少ない冬のエピソード

アートのもとになったのは、コミックス「やっかいな冬」(第8巻『ムーミンパパとひみつ団』収録)。これまでにもいろいろなグッズに使われてきました。
というのも、ムーミンたちは冬の間、眠って過ごすのが昔からの習わし。そのため、冬を舞台にしたエピソードはあまり多くありません。冬がテーマになっているのは長編小説だと『ムーミン谷の冬』ぐらい。ひとりだけ冬眠から目覚めてしまったムーミントロールが、初めての冬を経験する物語です。

コミックスでは、昨年の冬のアートシリーズ「SNOWY WAY HOME」でもおなじみの「おかしなお客さん」。冬眠についたはずのムーミン一家でしたが、次々に訪れる一風変わったお客さんたちに振りまわされ、雪に閉ざされたムーミンやしきでてんやわんやの冬を過ごすストーリーです。

そして、もう一作が、この「やっかいな冬」。なぜ冬眠せにゃならんのだ?と疑問を覚えたムーミンパパは、家族を起こして、自主的に眠らない冬を選びます。

秋をテーマにした今年のムーミンズデイマグに描かれているのは、このお話の冒頭、冬眠のベッドのために干し草を集めているところ。

ミムラはブリスクさんに夢中

不慣れな冬に戸惑うムーミンたちの前に現れたのは、スポーツ協会のブリスクさん。テレビアニメ「ムーミン谷のなかまたち」シーズン2第1話「やっかいな冬」でもその勇姿を見ることができます。このエピソードの重要人物ですが、今回のアートには起用されていません。

彼の誘いでムーミン一家はスキーやスケートに挑戦しますが、足の短い彼らにはスキーもスケートも向いていませんでした。

氷を割って寒中水泳を楽しむ勇敢なブリスクさんに、ミムラはうっとり。彼をたたえる雪の彫刻まで作って、ムーミンママを驚かせます。

そして、彼の気を惹こうとスキーの練習をするうちに、すっかり上達して自由自在に滑れるようになりました。アートのあちこちに颯爽とスキーを楽しむミムラがいますので、ぜひ探してみてください。

スポーツ大会で優勝したのは誰!?

ブリスクさんの呼びかけで、ムーミン谷の冬季スポーツ大会が開かれることに。

「ブリスクさんのどこがいいの?」と言っていたスノークのおじょうさんまで、いつの間にかブリスクさんに夢中だと知ったムーミントロールは、13番のゼッケンをつけてスキージャンプに挑みます。

木に突っ込んでゼッケンが外れてしまったものの、勇気を示したムーミントロール。ところが、スノークのおじょうさんが熱い視線を送っていたのはやっぱりブリスクさんでした。

落ち込むムーミントロールの後ろを、にぎやかな一群が走っていきます。これが「Moominvalley Winter Games」に登場している、ムーミン谷の冬の住人たちの正体。手前にはペンギンも姿もありますね。ストーリーの後半で活躍するセイウチのエドヴァルド(英語ではエドワード)以外は、名前もはっきりしません。
この場面の一部は、2024年にムーミン アラビアから発売されたシーズナルコレクション「スキージャンピング」(販売終了)にも使われていました。

ブリスクさんが勝ったのかと思いきや、聞こえてくるのはミムラの名前。なんと、ブリスクさんを破ってミムラが優勝してしまったのです。

ブリスクさんを励ます方法

すっかり自信をなくしてしまったブリスクさんをなぐさめるため、ミムラたちはエドヴァルドに頼み込んで八百長試合を計画。旗を持って雪合戦の審判を務めるのはムーミンパパです。

ブリスクさんが勝ちをおさめて、めでたしめでたし……のはずだったのに、いたずら好きなスティンキーが本当のことをバラしてしまいます。

怒ったブリスクさんはエドヴァルドに再試合を申し入れました。ソリすべり、スケート、勝負は続きます。

ムーミン谷の雪解け

凍っていた海の氷が割れて、少しずつ春の気配が近づくなか、ブリスクさんは元気を取り戻し、ムーミントロールとスノークのおじょうさんも仲直り。

ブリスクさんは寒さを求めて北へと旅立ち、雪像も溶けていきます。
この場面で氷をつついて遊ぶムーミンたちの絵も、季節がアレンジされて2024年と2026年のムーミンズデイマグに使われていました。

「やっかいな冬」のさまざまなシーン、キャラクターが散りばめられた「Moominvalley Winter Games」シリーズには、ぬくもりの感じられるインテリアなど新商品が続々と追加。MOOMIN SHOP ONLINEにもいろんなグッズが揃っています。

ひとりひとりに目を向けていくと、名もなきキャラクターたちも実に生き生きと描かれていることに気づきます。ぜひ細かく観察して、原作コミックスと併せてお楽しみくださいね。

文/萩原まみ(text by Mami Hagiwara)